介護技術研修

2023.8.29   記入者:大岩(サービス管理責任者)

 

 

お昼ごはんを終えて下膳処に食器を片付けたとき、お昼のメニューの麻婆豆腐をぱくぱくと召し上がっていた食事中のご利用者Mさんが不意にふりかえり、こちらに手招きをして口元に手を添えながらコショコショっと話しかけてくれました。すぐにはききとれず「えっ?」と反応してしまい、Mさんのほうへ顔をちかづけると、Mさんは内緒話をするように周りに聴きとられないよう手を添えながら耳もとでポトリとこう言いました。

 

「(…おいしかった?)」

 

ん、あぁ!と思わず笑みをこぼしながら、おなじようにコショコショっとMさんの耳もとで「(…うん、おいしかった!)」と声をひそめて応えると、Mさんはニコッとしてうんうんと頷き、ふたたび食事をはじめました。静かに食事を召し上がっている他の方に配慮してかは分かりませんが、Mさんのコショコショ話に、すこし心がほぐされたような気持ちになりました。

 

<道の辺に 清水流るる 柳陰 しばしとてこそ 立ちどまりつれ>(西行)

 

さて八月も終わりにちかづき、雀色の夕ぐれは雲にかかり、秋の気配をおもわせるようになりました。それでも日中は陽射しが燦燦とふりそそぎ、猛暑がつづいています。ほんのひとときでも木陰通りかかり涼をとることができると「道の辺に 清水流るる 柳陰 しばしとてこそ 立ちどまりつれ(夏の暑い日ざしの中を歩いていると、涼しそうな柳の木陰をみつけたので、ついつい長居をしてしまったなぁ)」と詠んだ西行の歌がおもいおこされます。

 

事業所では今月、ご利用者の高齢化と支援の重度化をふまえて外部講師を招き、実際の支援にあたる支援員を対象に過去にも実施実績のある「介護技術研修」をおこないました。

 

介護技術研修にてボディメカニクスに関する実技の一場面

 

「施設で必要な介護技術とは?
 〜利用者様の高齢化に対処できる 介護技術
 (移乗動作)と基本的な考え方」

 

今回は上記テーマで、介護技術の基本である移乗動作を通じて「ボディメカニクスなど介助者も利用者も安全な介護の方法」についての理解を深めました。研修は今月をふくめて3回にわたりますが、技術習得によってご利用者とスタッフ双方の負担軽減にすこしでもつながればとおもいます。

 

 

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