2023.11.20 記入者：大岩（サービス管理責任者）
昨今、厚労省が「障害福祉サービスの施設・事業所は人材確保が困難。経営も厳しい状況が続いている」との見方を示しているように、高齢者施設とおなじく、介護を担う人材不足については障害福祉サービスにおいても喫緊の課題としてとりあげられています。
目黒恵風寮においても入所者の半数以上が女性であり同性介助の原則から、女性スタッフの人材不足がまさに深刻化しています。しかし、ついついそんなことを忘れておもわず笑っちゃうような、利用者やスタッフの微笑ましいエピソードが日々の暮らしのなかにはあり、ときに励みになります。
…本屋さんで目当ての羽生結弦写真集を買い、エビフライハンバーグのランチを楽しんだあとで美容室でさっぱりヘアカットをして帰ってきたご利用者Sさん。
…ガイドヘルパーを利用し、お気に入りのヘルパーさんと昼食にとんかつをたべたり吉祥寺をぶらぶらするなど楽しんだあと、ヘルパーさんとの別れ際に「うち泊まってく？泊まっていきなよ」と笑顔をうかべてヘルパーさんとの別れが恋しいようすなご利用者Kさん。
…すれちがう通行人や店員さんに「こんにちは、こんにちは」と手をふり挨拶をして陽気におでかけを楽しみ、でもいざ美容室に着くも「こわいーーー！！」と怖がってしまい、ヘアカットを断念せざるをえなかったご利用者Tさん。
…渋谷でレストランを探していたときにばったり遭遇した元職員と会話がはずんだり、銀座ライオンで煮込みハンバーグを食べた帰りに買ったお土産のアイスケーキを「初めて食べた」と話されていたご利用者Kさん。
たとえばご利用者のみなさんのこうしたお出かけエピソードは、ご本人から思い出話として語られたり職員間で「このまえこんなことがあって、」と話し伝えで共有されたり、ケース記録としても残しています。またご家族にも、事業所にお越しになられた際やお電話などで、そうした様子をお伝えすることもあります。
また、さいきんでは動物がお好きなご利用者の希望をふまえて動物園や猫カフェへの外出があったので、すこしだけシェアしたいとおもいます。
よこはま動物園ズーラシア
6人のご利用者に付き添いの支援員3人で（行きも帰りも高速道路の渋滞につかまりつつ…）車でドライブがてら動物園へ。ほかの利用者とおしゃべりしながらどこに着くのかウキウキとしていたご利用者Kさん、ズーラシアに到着するなり入口で嬉々と踊るご利用者Iさん、苦手なのかパンダマウスが近くに寄ると「…もう終わり！」というご利用者Oさんに、記念撮影では足までピンとポーズを決めていたご利用者Mさん。モルモットをすこし怖がりながらもやさしくなでていたご利用者Ｓさんや、ほかのご利用者と手をつなぎ沢山の動物をみて笑顔をうかべてニコニコされていたご利用者Kさん。
たっぷりと楽しまれ、帰りの車ではみなさんウトウトとされながら車にゆられて帰ってきたそうです。
猫カフェ MOCHA（モカ）│渋谷センター店
「今度みんなで猫カフェに行こうとおもって」
そう支援員MさんとSさんが話していた楽しそうなお出かけプランが、先日ようやく叶ったそうです。入所して間もないご利用者Mさんは入所後はじめてのおでかけということで、スタッフも「楽しんでもらいたいな」という思いを抱きながらのお出かけになりました。
猫カフェに行ってランチしてお買い物。みんなでワイワイ楽しまれた様子は写真からも伝わり、帰ってきてからも職員間で「すごい楽しそう！いいな～」と話題になりました。
人手がすくない中でも、こうしたご利用者が楽しめる機会づくり、思い出づくりを守っていきたいな、と写真を眺めながらおもうのでした。
