2025.12.9 記入者:大岩(サービス管理責任者)
「わたし掃除好きだから、またやろうね!」
落葉樹の衣がえの季節が盛りをむかえ、ときどきご利用者Wさんといっしょに玄関まわりの落ち葉のはきそうじをしています。Wさんは決まっていつも「またやろうね!」とエヘヘと笑いかけてくれ、ちょっとした朝の楽しみになっているものの、はいてもはいても風にのって空からおりてくる落葉におわりはみえません。

毎週水曜日と金曜日に園芸ボランティアとして来てくださる地域の方による落ち葉清掃には毎度あたまがさがるいっぽう、ボランティアの方がこんな一首を詠んでくださっています。
はき掃除 動く坐禅と いわれたり 頭無にして ホウキ動かす
禅において「掃き掃除」とはたんなる清掃行為ではなく、修行そのものとしてあつかわれるといいます。それはからだをつかって「いまここ」に集中してこころの散らかりを片づけることであり、かつて鎌倉時代初期の禅僧である道元が説いた「心身脱落」の実践でもあります。
評価を求めず、成果も誇らず、からだをつかってこころをととのえる修行──
そんなことをよそに遊び心でつくった落ち葉アートで♡をつくり、さっそくスーパーマン並みの筋肉隆々スタッフである支援員Mさんがまったく気づかず「♡」の中にはいって自販機でジュースを買う姿がありました。
支援員Mさんに「まんまと入ってくれてありがとうございます(笑)」と声をかけるとMさんは「え、全然気づきませんでした、ハハハ(笑)」と笑い、そのタイミングで出勤してきた看護師Nさんも「え~!やだぁ~!いいじゃんいいじゃ~ん!」と盛り上がり、朝から和やかな光景がひろがりました。

「明るいからいいかなっておもって!」と次の訪問美容室のときに染める予定のヘアカラーをタブレット端末で選んだり、ソファでゆったりと好きな雑誌を眺めたり、ちくちくとかぎ針で編み物をしたり、じぶんのペースで悠々のんびりとすごしたり、映画や買い物にちょっとおでかけしたり──
胃腸炎やインフルエンザなど、感染症の流行シーズンではありますがいまのところ目黒恵風寮では感染症発生や大きな出来事はありません。とはいえ体調が万全ではないご利用者もなかにはいらっしゃり、スタッフが日々のケアをコツコツとこなしながら、みなさんそれぞれがそれぞれの日々を過ごされています。








