砥石

2025.6.30 記入者:大岩(サービス管理責任者) 

 

「大岩さん、ちょっといいかな」

 

支援員Tさんに手招きされてひょこひょことついていくと、木工細工にとりくむご利用者Tさんの姿がありました。決して居丈高ではなく、ものしずかな姿で迎え入れてくれたTさんは、ときに支援員Tさんの補助もありながらも、なれた手業と剛毅な顔つきで木工作業にのぞんでいました。

 

 

木工作業はご利用者Mさんも加わり、日を追うごとに板だったものが箱となり形をなし「なにができあがるんだろう?」という想像がふくらみました。Tさんに何をつくっているのか尋ねてみるも、「えへへ」と照れくさそうな笑顔のこたえでした。

 

ここまでできたよ、と見せてくれるTさん

 

じぶんは木工用ボンドを手伝った、と教えてくれるMさん

 

日中活動ではTさんたちのほか、みなさんきょうも創作活動にいそしんでいます。おのれを砥石として研磨するように心をそそぐ姿にふれるとき、作為的にしろ無作為的にしろ、なにかに真正面からものごとに向き合う姿にふれるとき、「わが身をかえりみて、謙虚にいなければならない。おろそかに生きてはいけない」という思いがよぎるのでした。

 

  

 

 

 

 

前の記事

お楽しみ食堂