2023.5.5 記入者:大岩(サービス管理責任者)
「きょうは?水まき…する?行こうよ!Hも誘って!」
ご利用者との楽しい時間のひとつに、みんなでワイワイと植物に水をまくひとときがあります。みんなでマジメにホースで水をまいていると、しだいに口数少なになり話題が痩せてゆくかわりにご利用者の頬はゆるみ、表情ゆたかになります。
「田に実をまくと、芽がでて葉がでて穂がでる」
たとえば農業用語に田(タ)・実(ミ)・芽(メ)・葉(ハ)・穂(ホ)といった単音節のことばが多くみられるように、身体語にも眼(メ)・歯(ハ)・背(セ)・手(テ)など単音節のことばが多くみられます。かつて民俗学者の中尾佐助がいったように、その偶然のかさなりにはふしぎな親近性を感じます。
また植物と人とのあいだには目にみえない交流があり、交感があります。ご利用者が散歩道でポツリとこぼした「花、きれいだね」の一言、そっと無言で愛でるように草をやさしくなでる手ぶり、みんなでワイワイと楽しむ畑への水まきを通してからも、それはうかがい知ることができます。
ときどき水を浴びて「わー、つめたい!!」とはしゃぎ笑い合い、太陽と水しぶきで虹をつくりながら、育ちつつある野菜たちに「おおきくな~れ!」ときょうもせっせとみんなで一緒に水をまくのでした。