心地よくフィットできる居場所

2023.4.25  記入者:大岩(サービス管理責任者)

 

 

「ダンボールの板に描いてもらったら面白いかもしれないとおもって描いてもらったんですけど、ほらやっぱりいい感じに味がでて、いいですよね~」

 

支援員Tさんが喜々と教えてくれたご利用者Kさんの絵は、ご本人らしい絵柄はそのままに下地がダンボールだけあって独特の風合いがでていました。一見すると分かりづらいですが、支援員Tさんの「こうしたら面白いかも!」というちょっとしたアイデアによってKさんの絵はさらに味が深まり、TさんとKさんが生み出したユニークな作品となっていました。

 

ダンボール板に描かれることで独特の風合いがでているご利用者Kさんの絵

 

支援員Tさんの「ほんのちょっとしたアイデア」と個別の配慮は、ご利用者一人ひとりの活動の場面でもみられます。たとえば活発な活動よりも手先を動かすことが得意なご利用者Aさんには、Aさんが持ちやすいよう手作りのカラフルのペグ差しが提供されています。

 

 

これだよ、という表情でペグ差しを見せてくれるご利用者Aさん

   

 

ご利用者本人が「これだ!」と思えるものに出会える環境づくりや「これがしたいな」と没頭して楽しめる環境づくりは、とくに生産・創作・余暇活動を提供するスタッフの大切な役割のひとつです。

 

おちついて黙々と活動をしているけど退屈で苦しくはないか、言葉や表情からは読み取りきれないけれども本人にとってしっくりきているか、そのひとにとって心地よくフィットできる居場所や自分らしく安心できる空間になっているか…そしてなによりも一緒に活動をともにしているスタッフが一緒に楽しみ心地いい時間を過ごせているか。

 

その答えの一端は、きっと活動の場の雰囲気やご利用者やスタッフの表情にじかに現れてくるのだろうなとおもいました。

 

 

「これ!」と指差すご利用者Kさん

 

アニマルづくしの小物の前で微笑むご利用者Wさん