2023.1.27 記入者:大岩(サービス管理責任者)
「さっきガーデンに水をまこうとしたら散水ホースのノズルが凍っていて、『ええ~!』とびっくりしてしまいました!」
目黒恵風寮にある風のガーデンに毎週お越しいただいている園芸ボランティアのKさんはそう笑い、冷えこみが身体につきささる季節になったことを教えてくれました。
コロナ渦の目黒恵風寮ではボランティアの受け入れを一部縮小させていただいているいっぽう、地域に暮らす方々による風のガーデンの手入れを中心とした園芸ボランティアの受け入れは変わらずおこなっています。いまでは法人内の保育所・児童養護施設のこどもたちの遊び場にもなっている風のガーデンの維持は園芸ボランティアのみなさまの力なくしてはありえないため、こごえる風が吹くなかでも足をはこび毎週コツコツと手入れをし「きょうもありがとうございました」と笑顔をみせていただける姿に心から感謝の思いがします。
「きょうは雨が降るみたいですよ~」
「へぇ~、そうなんだ」
ご利用者とのやりとりをしているあいだも、そとでは時にびゅうびゅうと唸るように風が吹き、雨の予報がでています。一月の末から二月にかけて降る雨というと、アイヌ語では「キムンカムイポフライェプ」とあらわされます。「Kimunkamui(山の神) po(こども) huraye(洗う) p(もの)」とはとどのつまり「山の神であるクマのこどもを洗う雨」という意味があり、この雨のすぐのちに北国には寒波がおとずれ、ふかい雪の表面は凍り硬雪となるそうです。
そしてキムンカムイポフライェプの夜はいっそう冷えといいますが、都心でも雪がいつ降っても不思議ではありません。ご利用者のなかには暖房が効いているとはいえ、気がつくとTシャツや下着一枚姿になっている方など、気候に合わない脱衣をされる方もなかにはいらっしゃいます。そうしたときはそのつど声をかけ、なるべく暖かく過ごしてもらようにしています。また車椅子を利用している方には膝掛けを利用していただき足さきからの冷えにも配慮しています。
そんな風にしながら、きょうもご利用者のみなさんはのびのびと変わらない時をすごしています。