2022.4.25 記入者:大岩(サービス管理責任者)
けさは朝から風があたたかく、ご利用者のみなさんと午後の散歩をするときにはすっかり暑いくらいの気候になっていました。
道端の名前の知らない花や蒲公英やツツジがいつもの散歩にほんのちょっぴりと楽しみを添えてくれました。
以前よりも視野がせまくなり目が見えづらくなってきたご利用者のSさんは、陽射しのあたたかさを手やあたまなどの皮膚感覚で感じとり、「あったか~い」と笑うように話されていました。
見えづらさはあるものの、ふっと吹いてきたすこし冷たい風を「きもちいいね~」と話したり、植物をぺたぺたと手でさわり一つ一つたしかめて面白がったりされていました。
Sさんは車椅子に乗りながら機嫌よくポツポツとしゃべったり時々笑ったりし、そんなSさんに相槌を打ちながら一緒に散歩をたのしみました。Sさんの話に耳をかたむけ、その話に沿って相槌や会話をするうちに、なんとなく気持ちや距離がおのずと縮まったような気がしました。そうしてSさんとのやりとりを通して、あいての思いや考えに耳をかたむけることでじぶんの心がひらき、じぶんの「聴く力」がほんのすこしずつ養われるような、そんな思いがした午後のひとときとなりました。